身体強盗 第1話「強盗、思わぬ収穫をする。」

作:onaona

 

一人の女子高生と身体が入れ替わってから三ヶ月が経つ・・・・・。
男は彼女に成りすましてそのまま生活を続けている。
 
男は(彼女として)学校から帰り、家に着くと急いで自分の部屋に入り、鍵を閉めた。
そして鞄を机に置き、制服を辺りに脱ぎ散らかしてベッドの下から先日、密かに
購入したバイブを取り出した。
 
男はそれを彼女の身体の秘部に挿入し、刺激を与えた。
 
ブゥウウウウウンッ!!
 
「ああっ、あああんっ、いっ、いいっー、いくぅううううう!!」
 
部屋中にバイブの振動音と女の喘ぎ声が堂々と響かせた。
 
男はこの娘の女性としての快感に駆られていた。この身体を手に入れる
ことによって・・・・・・。
 

 
あれは三ヶ月前のことだった・・・・。
 
男の名前は石柿亮司、年齢は45歳。
築年30年ほどの古びたアパートの1階に住んでいる。彼は仕事もせずに昼間から
酒やタバコを飲み、気晴らしにパチンコ屋に出かける。他にも麻雀や競馬に出かけて
お金を使っている。
 
収入はもちろんあるわけもなく、お金がなくなるとスーパーやコンビニなどをまわって
万引きをしたり、周囲の人を強請り恐喝してお金を調達している。
 
彼は今までに警察に見つかったこともなく今も平気で犯罪を繰り返している。
 
ある真冬の肌寒いころ・・・・。
彼はあることを計画した。それは銀行強盗である。
彼は一攫千金を考えた。毎日のように万引きや恐喝等を繰り返しているといつかは
警察に捕まると思い、彼は銀行強盗という賭けに出た。
 
彼は銀行強盗は初めてなのだが、今までに上手くいっているので今回も
成功すると思い、銃や覆面などを揃えて銀行を襲う日を待った。
 
そして強盗決行の日、彼は朝、早起きして昨日パーキングで盗んできた車に乗り、
遠くの銀行まで向かった。
 
今日襲う銀行の近くに着いたころ午前10時になっており俺は銀行の近くに車を
止めた。
 
そして覆面を被り、銃を持ち車から降りて銀行の中にとっさに入る。
 
中に入った瞬間・・・・・・。
 
「おはようございます。いらっしゃいませ・・・・・。あ・・・・・。」
 
俺は近くにいた女性の銀行員に銃口を向け、彼女の身体を押さえた。
 
「この女の命が惜しければ手を上げろ!!動いたら撃ち殺すぞ!」
 
彼は彼女を銃で脅した。
 
「キャーッ!!」
 
バンッ!!
 
辺りは騒いだので銃を一発、天井に発砲させた。大きな銃声が響いた。
すると周りは静まり返り、沈黙になった。
 
「よーし、そのまま動くなよ。おい、そこのお前、ここに金を詰めろ!!」
 
彼は他の銀行員に予め持ってきたケースに金を入れるように指示した。
銀行員は俺に従い、金を用意した。
 
そして金をケースに入れ終わると、女性銀行員にそのケースをつかませて彼女を
人質にとったまま銀行を去り、車に乗ろうとした瞬間だった・・・・・。
 
後ろから誰かに身体を押さえられた。後ろを見ると、一人の女子高生が彼の身体を
掴んだ。
 
「こっ、このっ、はなせっ!!」
 
不意をついた彼は人質の手を離してしまった。
 
「お姉ちゃん、早く逃げてっ!!」
 
人質である女性の銀行員は現金の入ったケースごとその場から逃げた。
彼は彼女を追おうとしたのだが、後ろで女子高生が彼の身体を抑えていたので
振り退かそうとしたら、誤って足がすべり彼とその娘は頭がぶつかり地面に酷く
叩きつけられた。
 
それにより気絶してしまい、それからの記憶は途切れてしまった・・・・。
彼が気がついたのは刑務所の中ではなく病院のベッドの上だった。
 
彼はなぜこんなところにいるのかわからず、状況が飲み込めなかった。
 
そのとき、誰かが入ってきた。そこには彼と同年代くらいの見知らぬ夫婦だった。
 
「おっ、やっと目覚めたか。」
 
「ここはどこだ?」
 
彼はとっさにその夫婦に尋ねた。
 
「ここは病院だよ。2日間寝込んでたんだよ。」
 
「それにしても、お手柄だったな、加奈。銀行強盗を捕まえるなんて。」
 
「・・・・なにっ?」
 
彼はその夫婦が何のことを言っているのかわからなかった。俺は銀行強盗であって
車に乗ろうとしたときに女子高生に邪魔されたのであって・・・・・・。
何のことを言っているのかよくわからなかった。
 
それに彼に対して『加奈』と呼んでいた。この人たちはいったい誰なのか気になり、
彼はすかさず質問した。
 
「あのー、どちらさまですか?」
 
「何いってるんだ、加奈。お父さんとお母さんだよ。」
 
「可哀想に・・・・・だいぶ頭を打ったのね。」
 
彼はますます混乱していった。ここにいる彼が彼ではないみたいな言い方だった。
 
『待てよ。そういえば、さっきから違和感が感じる。俺、こんなに身体が小柄
だったっけ。そういえば先ほど声を発したとき、女のような甲高い声が
出たような・・・・・。』
 
彼は自分の身体の違和感に気がついた。
 
そのとき、彼はトイレに行きたい気分になったのでその夫婦にことわり、急いで
トイレに入った。だがトイレの鏡をさりげなく見たとき、彼は唖然とした。
そこにはあのとき銀行強盗の計画を邪魔をした女子高生の姿がうつっていたのだ。
 
「こっ、これは・・・・・いったい?」
 
彼が動くと鏡の向こうの彼女も同時に動く。どうやら、これが今の彼の姿のようだ。
 
彼はあのときの状況を思い出しながら今の自分の有様を考えた。その結果、彼は
あることに気がついた。
 
彼はあのときあの娘の頭にぶつかってから記憶がない。あのときのショックで
もしかしてお互いの身体と精神が入れ替わり、今の自分はあの娘としてここにいる
という結論に至った。
 
彼は疑問を解決すると一気に尿を足したかったのですぐに股間を開くと、男性器がない
ことに気がつき、一瞬あせった。
 
彼は今は女性であることに理解し、女性トイレに向かい、そこで尿を足した。
尿の足し方は無意識のうちに認識していた。
 
もしかして本能のようなものが身体に染み付いているのかもしれない。
 
尿を足し、病室に戻ってきた彼は自分の元の身体と入れ替わってしまった『加奈』の
ことが気になり、その娘の父親、母親と思われる人物に話しかけた。
 
「ねぇ、あの強盗の人はどうなったの?」
 
彼は無意識のうちに女の子らしい口調で言った。(これがもしかして彼女の口調
なのだろう。)
 
「ああ、それなら捕まったよ。まだ目覚めていないようだけどね・・・・・。」
 
彼はその言葉を聞き、彼女の顔で不気味な表情をつくり微笑んだ。
 
 
 
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