○ごきげんミゥ

「ただいまー。今、帰ったぞ。」

夕方16時、俺はアルバイトが終わり家に帰宅すると
居候猫(ペット)のミウがなぜか玄関で正座していた。



なんか俺の帰りを待っているみたいだった・・・・・。

「おおっ、ミウか。ただいまぁ・・・・・・・。」

俺は靴を脱いでミウの横を通ろうとした。

すると・・・・・・・・。

ジィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

ジィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

ジィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。



ミウが俺をジット見ている。まったく目を離さない。

「どっ、どうしたんだ?ミウ。」

2、3分ほど沈黙が続いたがようやく口を開いた。

『ミウ、まだ、ゆういちから、ごはん、もらってない。おなか、すいた。』

「あっ・・・・・・!!」

俺はそのとき、ふと思い出した。
今日の朝、寝坊してアルバイトに遅刻しそうになり急いで家を飛び出したん
だった・・・・・・・・・。

そのときは寝ぼけており、自分のことしか考えていなかった。

「ああっ・・・・・そうだった。ごめん、ごめん。」

ミウはふてくしていた。

『・・・・・・・・・・。』

「・・・・・・・・・・。」

さらに2、3分ほど沈黙した。

「ああっ・・・・・・・・・まいったな。そうだ、今日の晩御飯はミウ
の大好きなマグロにしようっ!!」

すると、ミウの顔から笑みが現れた。



『わぁ〜い、わぁ〜い、ゆういち、だいすき、はやく、ばんごはん、しよう。』

いつもキャットフードしか与えていなかったミウにとっては最高のごちそうだった
ミウは大喜びした。ご機嫌を取り戻して何よりだった・・・・・・・。

さっそく、俺はダイニングに行って冷蔵庫からマグロを取り出そうとしたが
残念ながら切らしていた。

「あれっ・・・・・・・・・たしかにこの辺にあったはずなんだけどな・・・・・・
おかしいな・・・・・・・。まぁ、仕方ない。買ってくるか。ミウ、お前も一緒に
行くか?」

『うんっ、いく、いく、まぐろ、いっぱい、たべたい。』

俺はミウの頭にニット帽をかぶせて耳を隠し、歩いて10分ほどのところに
あるスーパーまで一緒に歩いていった。

ミウは大喜びで俺のあとをついていった。

(だけど・・・・・・・おかしいな。たしかに昨日、マグロを買ってきたはず
なのに・・・・・・・・まぁ、いいっか。)

ミウはこの日・・・・・・・・・一日中グルメを味わうのだった・・・・・・。




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