痴漢少女 第1話「忍び寄る魔の手」


あれは通勤電車での出来事だった。
私はいつものように会社に出社するためにマンションから徒歩10分の
ところにある最寄り駅に向かった。

駅に着くとすぐに改札をとおりホームへ向かった。
周りはとても混雑しておりホームは人で溢れかえっていた。

時間を待たずにしてすぐに電車がやってきたので私はそれに乗ることにした。
車内でも人が混雑しており、私は押しつぶさそうになった。

そういえば最近痴漢が多発しているとニュースで流れているから心配になったのだが
偶然にも私の周りは女性ばかりで男性はいなかった。

私は車内の真ん中に立っており、右に大学生、左にはセーラー服を着た女子中学生がおり、
前にはブレザーを着た女子高生、後ろには私と同じく会社員が立っていた。

このように私の周りには女性で囲まれていたので『痴漢に合わないだろう』と思い
今日も完全に安心しきっていた。

電車の出発とともに私は昨日の残業の疲れが抜けないせいか立ちながらもウトウトと
半分眠りかけていた。

そのときだった・・・・・・・・・・。
私の尻に何かが触れ始めた。私は最初は電車の揺れでの不可抗力だと思っていたのだが
違っていた。それは何度もしつこいほど私の尻を触り始める。我慢しようと思ったのだが
それは段々エスカレートしていき、私のスカートの中に忍んでショーツの上から私の敏感
な部分に触れ始めた。

「ああんっ。」

私は思わず小さく喘ぎ声を漏らしてしまった・・・・・・・。
これはあきらかに痴漢行為だ。私はそれに気づくと全身に寒気が走った。

いつも何事もなく乗っている電車の中でこんなことをされるなんて・・・・・・・・。
私は想像していなかった。私は心の底からショックを受けた。

だが、ここでひとつ疑問が沸き起こった。
私に痴漢を働いているのはいったい誰なんだろう・・・・・・・・・。

私の周りには先ほど確認したように女性ばかりであり痴漢をするとは思えない。

だが、今、この瞬間に私の尻に触れて、さらにはスカートの中に入れて私の秘部を
撫でているものは痴漢以外の何ものでもない。

私はこのままではいけないと思い、私の尻に触れている手をすばやく掴んだ。
そして周りを振り返ってみた。もちろん前ではない、右でもない、後ろなのか
・・・・・だが、後ろでもなかった。残るは左なのだが・・・・・・・・左に
いるのは幼い顔をした女子中学生・・・・・・・とてもそんなことをするとは
思えなかった。

だが、私は左を見た瞬間、あまりにも信じられない事態に私は自分の目を疑った。
私は私の尻に触れている誰かの手を掴んだのだが、その手はなんと左に立っている
女子中学生の手だったのだ。

私は何かの間違いだと思い、目を見開いたのだが間違いなく確かにその魔の手は女子
中学生のものだったのだ。

私はこんなに幼げで可愛らしい女子中学生が他人にこんな嫌らしい行為をするなんて
信じられなかった。何度も自分の目を疑ったのだが残念ながらそれは現実のようだ。

きっとこれは痴漢ではなく悪戯してやっているんだろうと思い、注意をしようと思った
のだが・・・・・・・・そのとき・・・・・・・・・。

「ねぇ〜、お姉さん、そろそろこの手を離してよ。痴漢できないじゃない。」

私は耳を疑った。
少女は確かにいま自分で堂々と『痴漢』という言葉を発したのだ。私は少女から出た
その言葉に呆然とした。

「・・・・・・えっ、いま、なんて?」

私は恐る恐る少女に聞き返した。

「だから、早くその手を離してちょうだい。お姉さんの身体をもっと苛めたいの。
だからもっと痴漢させて!!」

私はこの事実を冷静に受け止めて再度注意しようとした。

「あなたね、いいかげんにしなさい。遊びならもっと別なところでやりなさい。
人に迷惑かけちゃ駄目でしょ。」

それにより少女は大人しくなると思った。
だが・・・・・・・・・・。

「えぇ〜、でもお姉さん、私に痴漢されて気持ちよかったんでしょ?私のテクニック
だったらお姉さんをもっと気持ちよくさせてあげられるんだよ。」

「ちょっと・・・・・・・あなたね・・・・・・・・いいかげんにしなさいよっ・・・・
・・・・・・・あああっ!!!」

少女は再び私のスカートの中に手を忍ばせてショーツの上から秘部を撫でた。
それにより私は急に喘ぎ声を漏らした。周囲にこの恥ずかしい声が聞こえてしまった
のだろうか。私はとても心配になった。

「どう?お姉さん、気持ちいいでしょ?これからもっと気持ちよくさせてあげるね!
あっ、そうだ!自己紹介がまだだったね、私は柏木第一中学校3年、白井有亜だよ、
よろしくね、お姉さんっ♪」

その少女は私を見て笑顔で自己紹介をした。
こんな可愛らしい娘がこんな犯罪のような行為をするとは思えなかったのだが、
どうやら残念ながら事実であり私は驚愕した。先ほどの少女とは思えないあの
手つきにより少女から男性のようなオーラが感じられたのだが気のせいだろうか。

私はその少女に対して不信感を抱き始めた。





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